トイプードルのお手入れ
トイプードルのかわいさと健康を保つには月1回はプロのトリマーさんにお手入れをしてもらうのが理想です。ただし、おうちでも毎日のお手入れが必要です。短時間でもいいので毎日お手入れする時間を作りましょう!
お手入れのメリット
・トイプードルの体が健康できれいになる
・ブラッシングで皮膚の血行促進となる
・体を触ることで飼い主さんとの信頼関係を築ける
・ちょっとした変化に気付くことができ、病気を早期発見できる
・トイプードルが体を触られることに慣れていると、病院やトリミングに行った時に受けるストレスが少なくなる
【動画】トイプードルのブラッシングと耳掃除
ブラッシング
スリッカーとコームを用意します。
トイプードルの毛はシングルコートと呼ばれて、アンダーコート(下毛)がないタイプです。
アンダーコートを取り除くようなブラシは絶対に使用しないで下さい。スリッカーは柄を下から支えるように、軽く持ちます。
柄の上から皮膚に押し付けるようにスリッカーを持つと、スリッカーのピンが刺さり、わんちゃんは嫌がり、逆に皮膚を傷めてしまいます。
毛を片方の手で掻き分け、毛の根元から梳かすように毛並みに沿ってスリッカーをあてます。
この時、スリッカーは犬の皮膚に対して平行に動かすようにしましょう。
もつれがとれたら、最後に毛並みに沿ってコームで梳かし、引っ掛かりがないことを確認します。もし、引っかかりがあった場合はもう一度スリッカーを使って梳かします。
~子犬の頃~
子犬のうちは毛玉になりにくいのですが、スリッカーに慣れさせる目的で、毎日ブラッシングしましょう。子犬を迎えてから一週間はまず、スリッカーを持たずに体全身を触らせてもらえるようにスキンシップを取り、それに慣れたらスリッカーを持つといいでしょう。
犬は体の先端部分(足先や尻尾)を触られることが苦手なので、胴部分から徐々に慣れさせます。
耳掃除
イヤーローション、綿棒、脱脂綿、あればカンシを用意します。
耳の中の皮膚はよりデリケートなため、イヤーローション選びは慎重に・・・
1.耳の毛を抜く。
指先で耳の中の毛を抜きます。カンシを使うと抜きやすいのですが、トイプードルがジッとして
くれなかったり、飼い主さんが慣れていないと皮膚を挟んでしまい危険です。
自信がなければ、トリマーさんや獣医さんにお願いしましょう。
2.綿棒で汚れを拭取る
綿棒の先に脱脂綿を巻きつけて、先を柔らかくする。
その先にイヤーローションをつけて、耳の中を拭取る。
見える部分だけでOKです。あまり中まで綿棒を入れると余計に耳を傷めてしまいます。トイプードルは耳が垂れている為に通気性が悪く、耳の病気になりやすい子です。
1~2週間に1回を目安にしてください。
耳には元々、自浄能(自分で耳垢を外に出す力)があるため、やりすぎも良くありません。
チェックしてみて汚れていないようなら やらない方がいいでしょう。
~子犬の頃~
子犬の頃から耳の毛は生えていて、成犬と同じように耳垢がたまります。
一度に耳の中の毛を抜こうとせず、毎日少しずつ抜いてあげるといいでしょう。
【動画】トイプードルのシャンプー&肛門絞り&ドライイング
シャンプー
シャンプー、リンス、タオルを用意します。
子犬はもちろんですが、トイプードルは成犬でも皮膚がデリケートなので、低刺激のシャンプーを選びます。
リンスは毛並みを滑らかにするだけでなく、シャンプーによってアルカリ性となった皮膚を中和化する役割があるので、かならず使いましょう。(ただし、ノルバサンシャンプーなどリンスのいらないシャンプーもあります)
家庭ではわんちゃんの体を冷やさないためにも、すばやく乾かす必要があります。吸水性のよいタオルを使いましょう。
シャンプーのしすぎも皮脂を流しすぎてしまいよくないので、月1、2回が適当です。
1.ブラッシングをします。
毛のもつれがあるままシャンプーすると 余計にもつれてしまいます。
また、ブラッシングすることで ある程度大きな埃を取り除くことができます。
2.被毛全体を湿らせます。
お湯の温度は犬の体温の38度前後が適当です。
びっくりさせないために、体の後ろの方からシャワーをあてるといいでしょう。
3.シャンプー液をかけて、全身をマッサージします。
毛と毛をこすり合わせては もつれの原因となるので、皮膚をマッサージするように
洗います。
この時、足の裏、口周り、皮脂の多い耳をよく洗いましょう。
4.シャンプー液をすすぐ。
すすぎ残しはフケなど皮膚のトラブルにつながります。特に、脇の下、四肢、お腹の
すすぎ残しには気をつけましょう。
5.リンスをかけて、全身になじませて、すすぐ。
6.タオルで水気を拭取る。
7.ドライヤーで乾かす。
この時、手でグシャグシャと毛を揉むのではなく、スリッカーやコームで梳かすようにし
ドライヤーの風を皮膚と垂直に、毛の根元にあてるようにしてください。
二人で作業して、一人がドライヤーを持ち、もう一人が風が当たっている部分を
スリッカーで梳かしてあげるといいでしょう。
トイプードルがドライヤーの音に慣れていない場合は、お尻の方から乾かすといいでしょう。
特に、耳の内側、四肢、わきの下の乾かし残しには気をつけましょう。
8.乾かし残しを確認する。
冷風をあてて、乾かし残しがないことを確認します。冷たくなる部分があれば、
そこはまだ湿っている証拠です。また、温風をあてる場所を徐々に動かして、
根本が毛束になっている部分も乾いていない証拠です。
9.コームで毛並みを整える。とにかく、シャンプーのすすぎ残しと、乾かし残しには注意しましょう。
自然乾燥は絶対にNGです。
また、冬は風邪をひかないように室温を高くし、夏は気温とドライヤーの熱でバテないように注意しましょう。
~子犬の頃~
・子犬用の低刺激のシャンプーを使用しましょう。
・2回目の混合ワクチンを接種するまで(生後90日)は、汚れていたり、臭いがする以外は控えた方がいいでしょう。飼い主さんも子犬もシャンプーに慣れて いないので、手間取り、時間が掛かってしまい、風邪をひいてしまうかもしれません。汚れた部分だけを湿らせたガーゼなどで拭取ってあげてください。二人か かりで乾かしてあげるといいでしょう。
・2回目の混合ワクチンを接種してから、1週間経ち、体調が安定していればシャンプーしてあげて、シャンプーに慣れさせましょう。
・ショップでトリミングしてもらう場合、「生後○ヶ月以降~」や「ワクチンを○回接種した後」などお店によって異なるので、確認してください。
【動画】トイプードルの爪切り
爪切り
爪切り、爪やすりを用意します。
犬、猫用の爪切りはギロチンタイプとニッパータイプがあります。
ギロチンタイプの方が安定感があり、切りやすいでしょう。トイプードルが立った時に爪が地面につかないように、こまめにやすりをかけるといいでしょう。
やすりをかける時に指の一本一本を持ってあげて、固定してあげると嫌がりません。
もし、伸びすぎてしまったら爪切りを使ってカットします。
その後、やすりで角を落とすように削ります。
爪には血管が通っています。爪の色が白いトイプードルは、血管が透けて見えますが、爪の色が黒いとわかりずらいものです。少しずつ切り、断面が湿ってくると血管が近い証拠です。
もし、血が出てしまったら止血剤をつけます(止血剤がない場合は、しばらく脱脂綿などで押さえておく)爪を切る頻度は犬によってさまざまですが、月に1、2回がめやすです。
頻繁にお散歩に行っているトイプードルトイプードルは2ヶ月に1度でも十分なくらいですし、ずっと室内にいれば2週間で伸びてしまいます。
床に爪があたる音がしたり、飼い主さんに飛びついてきた時にひっかかるようなら切ってください。
~子犬の頃~
爪が細く血管の位置がわかりずらいものです。
その場合、爪がカーブしている所で切ってあげると、血管を切らずに済みます。
子犬の頃、血管まで切って痛い思いをすると、その後ずっと爪切りを嫌 がってしまうようになるので、気をつけましょう。
【動画】トイプードルの目の周りのお手入れ
目のケア
目の周りの涙や分泌物をそのままにしておくと、毛の色が変色してしまいます。
こまめに乾いたガーゼやコットンで拭取ってあげてください。コットンまたは、脱脂綿を用意します。
目の周りを拭くので、あまり大きいと目に覆いかぶさってしまい、恐がってしまうこともあるので、コットンは小さくカットしておくといいでしょう。水で湿ら せたコットンで目の周りを拭取ります。目ヤニが固まっているようであれば、湿らせて柔らかくしてから取ってください。無理に取ると目頭の皮膚が赤くなって しまいます。
その後、乾いたコットンで水気を拭取ります。
トイプードルの涙の量が多いようであれば、専用の目薬(ローション)を使用します。
目頭に1,2滴さし、目頭を揉んであげることで鼻涙管の通りがよくなります。
涙ヤケのローションとして、毛を漂白するタイプもありますが、目に入ってしまうと危険なので、ローションを選ぶときには注意してください。
トイプードルは犬種的に涙やけが多いです。目の周りの毛が目に入ると涙が出てしまいますので、目の周りの毛も小まめにカットしましょう。
毛の部分カット
足の裏・・・毛が伸びると滑り止めの役目をしているパットが隠れてしまい、
滑って危険です
また、伸びた毛に汚れも付着しやすくなり不衛生です。
バリカンやはさみで短くカットしましょう。
肛門周り・・・排泄物がついてしまい不衛生です。また、子犬の場合、ウンチがこびり
ついたままにしてしまうと下痢になってしまいます。
バリカンやはさみでカットしましょう。
ただし、トイプードルが肛門に力を入れると内側から筋肉が出てきて切れ
やすくなるのでカットする時は肛門を切らないように注意しましょう。
目の周り・・・目に毛が入って涙の量が増えてしまい、涙ヤケの原因になります。
また、全身の毛が伸びてボサボサでも目がはっきりと見えているだけで
トイプードルはかわいらしく見えるものです。
はさみでカットしましょう。